
大森の桜が満開になりました。週末は天候の崩れもなく、絶好のお花見日和になりそうです。
大森を流れる桜川
大森では、町並みを流れる銀山川のことを、桜川と呼んでいます。
昔、大森の隣の小林というところの井手のあたりに桜の大木があり、その桜に御馬を繋いで洗っていたことから、小林から銀山までの間の川を桜川と名付けることになったそうです。
小林の井手には、52品種の桜の木が植えられていたようで、別名「桜井手」とも呼ばれていました。

桜井手と思しき場所にはトンネルと桜の木が
昭和時代には、大森の町並みにある熊谷家で「桜川」という銘柄のお酒も造られています。
保育園の名称にも「さくら」の文字
1953年に現在の石見銀山資料館の建物に大森保育園が開園したときも、その通称は「さくら保育園」でした。

玄関には「さくら保育園」の看板が
その後、1976年に大森小学校の一室に移ってからは大森幼稚園として運営されましたが、2015年に大森さくら保育園と名称が変更され、ふたたび「さくら」の文字を冠するようになりました。
現在の桜並木は資料館とともに
1977年、全国の博物館などに1万本の桜と桃の苗木を贈るキャンペーンの一環で、前年に開館した石見銀山資料館に八重桜90本、桃10本の苗木が届けられます。
当時の職員は、地元の方々とともに、八重桜の苗木は町内各地へ、桃の苗木は資料館南側の庭や井戸神社へそれぞれ植樹し、新たな春の名所になるよう育んでいきました。
その桜の木々たちが、いま満開の花を咲かせています。

今宵は夜桜も楽しめそうです
ともあれ、うららかな春の陽気に誘われて、週末は大森へお花見にお出かけになってみてはいかがでしょうか。